複合機は、機種より先に置き場所と配線が決まります
複合機を入れる・替えると決めたあと、どこへ置き、どうつなぎ、どうやって運び込むかを決めるためのページです。
「どの機種にするか」から入ると、話は必ず一度戻ります。戻る理由はほとんど同じで、置き場所です。複合機は電源・通信・作業スペースの3つがそろう場所にしか置けません。先にこの3つが決まると、機種の候補は自然に絞られ、工事の日取りも読めます。
逆に置き場所が未定のまま機種だけ決めると、当日に「コンセントが届かない」「入口を通らない」「置いたら引き出しが開かない」が出ます。どれも現地を見れば事前に分かることです。
月額の内訳はリース・購入の相談、入れたあとの故障対応は複合機の修理・保守、スキャンの送り先はペーパーレス・スキャン活用で扱っています。
つなぎ方は3通り。台数ではなく置き場所で決まります
どれを選ぶかで、当日の工事の中身と、あとから増える手間が変わります。
| つなぎ方 | 向いている場合 | 向かない場合 | 注意するところ |
|---|---|---|---|
| 有線LAN | 近くにLANの口がある。複数人で使う。スキャンを共有フォルダへ送る | 置き場所まで配線を通せない | 固定IPアドレスを割り当てるのが基本です。DHCPのままだと、ルーターの再起動で印刷やスキャンの宛先が消えることがあります |
| 無線LAN | LANの口が遠い。レイアウトを変える予定がある | 壁の向こうで電波が弱い。大量のスキャン送信を毎日行う | 置き場所で実際に電波を測ってから決めます。届いていても、印刷が始まるまでの待ちが有線より延びることがあります |
| USB直結 | 使う人が1人。プリンタとしてしか使わない | 複数人で共有する。スキャンをファイルで受け取りたい | つないだパソコンの電源が入っていないと、ほかの人は使えません。人が増える予定があるなら最初から避けます |
運び込めるかどうかは、入口と段差と床で決まります
事務所用の複合機は、人が抱えて運ぶ大きさではありません。台車の通り道が最後まで続いているかを先に見ます。
- 置き場所のコンセント。何が一緒にささっているか。延長コードやテーブルタップでの分岐は、メーカーの説明書で禁止されています
- アース端子の有無。無い場合は、接地されている端子まで届くか
- ブレーカーの系統。複合機は起動時と印刷開始時に電気を多く使うため、暖房などと同じ系統だと落ちることがあります
- LANの口の位置と、置き場所までの通し方(天井・床下・モール)
- FAXを使う場合、電話回線の口が近くにあるか。主装置から引き直す必要があるか
- 床がタイルカーペットか、フリーアクセス(OAフロア)か。キャスターが沈まないか
- 扉・引き出し・後処理装置を開いたときに、通路をふさがないか
台数の数え方と、旧機の始末
「月に何枚刷るか」だけで決めると、たいてい大きすぎるか小さすぎるかになります。
数えるのは4つです。①月の総枚数(モノクロとカラーを分けて) ②同じ時間帯に使う人数 ③いちばん急ぐ印刷は何か ④A3とスキャンを使うか。効くのは②です。締め日に人が並ぶ職場は、総枚数が少なくても待ち時間で不満が出ます。1台を大きくするより、小さい機を分けたほうが解決することがあります。枚数は、いまの機のカウンターか請求書で分かります。直近12か月分をそろえると季節の山が見えます。
入替でいちばん抜けやすいのは、古い機に残るデータです。いまの複合機は、コピー・スキャン・FAXした文書を内部のストレージに一時保存しています。操作パネルからの初期化やフォーマットだけでは残ることがあります。総務省も、廃棄やリース返却の際は、一般に入手できる復元ツールでも戻せない状態にする措置が必要で、OSのフォーマットによる方法は適当でないとしています。
リース物件の所有者はリース会社なので、返却直前に自分で壊すことはできません。満了の連絡が来た段階で、消去の方式・費用・証明書の有無を決めておくのが現実的な順番です。
旧機のIPアドレス、スキャンの送り先フォルダ、FAXの短縮番号、部門別の暗証番号は、外した瞬間に確認できなくなります。画面の写真か設定の書き出しで残しておくと、新しい機に同じ環境をつくる時間が短くなります。
- 内装工事は承っていません。壁や床をつくり替える必要がある場合は、内装会社との工程合わせをご相談ください
- 受付は平日9:00〜17:00です。時間外の緊急対応はお約束していません
- 会計ソフトや基幹システムそのものの導入は当社の担当外です
よくいただくご質問
いまの場所にコンセントがありません。延長コードでは駄目ですか
おすすめしません。メーカーの設置説明書では、テーブルタップなどによるたこ足配線をしないよう明記されています。近くに口がない場合は、コンセントを増やすか、置き場所を変えるかの二択です。どちらが早いかは、分電盤の位置を見てからお伝えします。
無線LANなら配線工事は要りませんか
電源は必要です。省けるのはLANの配線だけです。置き場所で電波が足りているかは、実際に測らないと分かりません。スキャンを毎日送る使い方なら、有線のほうが結果的に手間が少なくなることが多いです。
2階に置きたいのですが、エレベーターがありません
機種の重さと階段の形によります。踊り場で方向を変えられるか、手すりがどこにあるかを見たうえで、運べる機種の範囲をお伝えします。運べない場合は、1階に置いて2階からネットワーク経由で印刷する方法も選択肢になります。
旧機のデータ消去は、証明書をもらえますか
消去の方式と証明書の発行可否は、機器の所有者(リース会社か自社か)と、契約している保守の内容で変わります。返却してからでは手が出せないため、満了の連絡が来た段階でご相談ください。現地で機器と契約書を確認してからお答えします。
設置の当日、印刷は止まりますか
旧機の撤去と新機の設置をまとめて行うため、その間は止まります。何時間なら止められるかを先に伺い、止められない時間帯がある場合は作業を分けます。
- 総務省「安全なデータの廃棄」(国民のためのサイバーセキュリティサイト) — 削除やフォーマットだけではデータが残ること、SSDはHDD用の消去ソフトでは消しきれない場合があること
- 総務省「機器の廃棄・データ消去」における補足(セキュリティポリシーガイドライン改定) — 廃棄やリース返却では、一般に入手可能な復元ツールでも復元困難な状態にする措置が必要。OSのフォーマットによる方法は適当でない
- キヤノン「設置場所のご注意」(製品マニュアル) — たこ足配線をしないこと、アース線を接続すること、周囲に操作用のスペースを取ること
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